【シャドーハウス2期】原作ファンが第10話「仲間の価値」を語る。批判あり。否定意見が苦手な方は注意【アニメ感想】

アニメ感想

第十話「仲間の価値」の感想です。

単行本6巻掲載の「やさしさ」「水路の三択」「仲間の価値」をベースにしたエピソードでしたね。

本記事の感想にはアニメ本編の原作のネタバレを含みます。ご理解の上でご覧ください。

また、今回の記事には批判が含まれます。否定的な意見も多いので、そういった内容が苦手な方はご遠慮頂ければ幸いです

感想・批判

今回は、前回で正体を突き止めた亡霊騒ぎの真犯人であるマリーローズとの対決と、決着までの展開を描いたエピソードでした。

エミリコとショーン、ケイトとジョンそれぞれの視点から、互いの考えや行動、状況を慮ったシーンが多く、互いの信頼感や関係性が伺えて素敵でしたね。

それがそのまま、マリーローズとローズマリー達が、仲間を作れずに戦わざるをおえなかった苦境と対比になっていたように感じます。

ケイトとマリーローズは本来なら共闘すべき共通の敵と目的を持つ者同士でしたが、マリーローズの懺悔にも似た最後の独白によって、ローズマリー共々罪を受け入れる覚悟とストーリー上の必然性を物語っています。

そして、ケイトのナレーションにより締める事で、次回の展開に繋がるクリフハンガーになるわけですが、ソウマトウ先生のこういった構成は本当に上手だと思います。

不満点

原作通りの展開なので正直あまり語る事がないのですが、強いて言うなら、エミリコ達とケイト達の入れ替わりからジョンパンチ作戦までの流れと描写が急な(時間の経過がわかりずらい)印象を持ったことです。

これは原作でもそうでしたが、エミリコとケイト達がいつ合流したのかが分からず、どうのような会話の末に入れ替わったのかが事後報告として語られています。

似たような事を以前書いた記事【第三話感想】で不満点として語りましたが、時間経過をもう少しわかるように描写してほしいと思いました。

このような不満点は、漫画の描写をアニメで忠実に再現することで出てきてしまう違和感に起因しているのでしょう。

筆者はアニオリ容認派なので、こういったシーンをアニメで補完してほしいと思っており、マリーローズ達との決着は本来なら2nd season全体で一番盛り上がるはずのシーンですので、やや残念な気持ちではあります。

漫画に忠実過ぎるせいで感じた違和感としては、ジョンパンチ前後のマリーローズのノーリアクションも不自然に感じます。

ジョンが噴水広場の石垣の上から飛び降りてくるシーンでも、マリー達が描写されない(原作通りの)演出でした。このシーンの合間にローズマリーの顔とマリーローズの驚く声など入れても良かったと思います。

マリーローズが「…馬鹿な!?」と狼狽するまで間、具体的には、
ジョンが飛び出す→ジョンパンチ→水しぶきが亡霊に浴びせられる→亡霊が溶ける、まで視聴時間で約15秒間以上も経っており、急な事とは言えマリー達はその間棒立ちだった印象を持ちます。

この二つの不満点は、視聴者が感じる時間と作中時間とのズレの大きさが原因になっている点で共通しています。

前者は、時間経過の演出がないまま、実際の時間ではほぼ間断もなく作中で数~十数分間(この間、エミリコ達が合流する→現状報告と作戦の提案をする→服を着替える→ケイトとジョンが潜伏するなどしているし、マリーらは噴水広場に移動している筈)も進んでいます。

そして、後者は、作中でキャラクターがリアクション出来ないくらいあっという間の出来事の筈なのに、視聴者は十数秒経過している描写を認識してしまっています。
しかも、このシーンは「入れ替わり」の説明前の展開なので、初見の方は余計訳が分からず、違和感だけが印象として残ってしまったのではないでしょうか。

これらの演出は、読者が物語のペースをコントロールできる漫画ならギリギリ許容できるものですが、映像だとぶつ切りに話が進んだような印象になり、物語の展開になっていません。

これらが描写として説明されていれば不満もありませんが、そのようなものは少なくとも筆者は確認できませんでした。

正し、作中時間と現実時間のズレが効果的に働く例はいくらでもあり、後者のジョンパンチはそれに当てはまる事は特記しておきます。

超高速で戦うバトル物や一挙動に全身全霊を傾けるスポコンなどでは、劇中内外の時間が大きくずれることは珍しくありません。

しかし、そういった場合でも、動作の前に大きくタメを設けて力みや強大なエネルギーの昂りを演出したり、周囲の風景がゆっくり描写されたり、緩急をつけたりなどします。

そして、こういった場合でも周囲の人たちのリアクションを描写するのが普通でしょう。

やはり、この不満点は演出の失敗に思えます。

改善としては、最低限別のカットを差し込んで時間経過を視聴者に説明する必要があるでしょう。

前者なら、ショーンの「エミリコらしいな」のセリフの後に、マリー達のシーンに切り替わり「私の能力でこびりつきの動きを察知することも出来るから、ケイト達が噴水に向かっている事はわかった。先回りしよう」という話をローズマリーに語るアニオリを入れるなどして、移動時間を視聴者に考慮させる演出をすべきでした。

後者も同様です。ジョンが出てきてから以降、画面外でマリーらが突っ立ていたのではあまりに間抜けなので、水しぶきからマリーがローズを庇うようなカットまたはそれと判る描写があれば、キャラクターのイメージ損なわず不自然さもなかったと思います。

その後にローズがマリーの顔をハンカチで拭くような場面でもあれば、二人の関係が「シャドーハウス」のルール(貴族たるシャドーは服を汚してはならず、生き人形はシャドーの顔である)から精神的に逸脱したモノである、ということがより演出できたのではと考えます。

不満点とその改善点は以上になります。

語る事がないと書いておきながら、思いのほか長くなってしまいましたが、この件での筆者の考えを書いて締めとしたいと思います。

よく原作通りではないからという理由での否定的な批判を目にしますが、個人的には真逆の印象を持ちました。

clover works は、約ネバでの改変騒動以降、原作から離れる展開を描写する事に臆病になってしまっているのかもしれませんね。

しかし、原作での問題点を無批判に再現し、ブラッシュアップせずそのまま描写したとすれば、否定的な評価は免れないでしょう。

筆者はクリエイターの方々を心から尊敬しています。あまり臆病になり過ぎずに、より良いモノを作るというピュアなモチベーションで、アニメ制作に取り組んで頂きたいと思っています。

良かった点

上記の通りの、物語をより良くするアニオリは容認派の(そもそもアニオリ自体を否定する気にならない)筆者としては、否定的な印象の回でしたが、アニメならではの良いシーンも当然あります。

それはエミリコとショーンの声真似ですね。

ケイトの真似をするエミリコ(声優:篠原侑さん)の演技が素晴らしかったです。

また、ジョンとショーンを兼任している酒井広大さんも、「ジョンを演じるショーン」を演じる、という難しい演技をこなされており、いつものジョンとはちょっと違う(ジョンよりちょっと低い?)感じを出しておられましたね。

プロの声優さんの技術は流石です。

あと、ジョンの肩車の提案を当然拒否するケイトと、別のカットで、ショーンに当たり前のように肩車されているエミリコの対比は個人的に好きなシーンで、面白かったです。

Twitterの感想

Twitterの反応の一部をまとめてみました。

筆者が感じていたような不満を抱いている方は、一人も確認できませんでした。

筆者がおかしいのかもしれませんね。

コメント

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