第三話「大掃除」の感想です。
原作単行本5巻掲載の「好敵手たち」「ローズマリーの変」「大掃除」そして「破鏡不照」の冒頭部分をベースにしたエピソードでしたね。
本記事の感想にはアニメ本編の原作のネタバレを含みます。ご理解の上でご覧ください。
感想
ローズマリー役である中原麻衣さんの絞り出すような唸り声の演技が、短い時間ながら迫力がありました。
オリバー・オリ―役の榎木淳弥さんという方のお名前をはじめて目にしたのですが、とても良いお声と演技でしたね。オリーの愉快な発明家感が好印象でした。
良かった点
基本的には原作と同じお話なので気になった点は少ないですが、すす能力によって生き人形が操られる、という要素を頻繁に描写することで今後の展開を予感させる作りは秀逸です。
終盤のベル達が誰かに操られての凶行だと印象付けていましたね。
そしてアニオリであるローブ様を描写することで、亡霊騒ぎがローブ様の煤能力であること、つまりシャドーの誰かの仕業であることを視聴者へのヒントとして提示しています。
このあたり自然な流れなので流石だなあと思いました。
不満点
細かい事を言えば、前回の喜びの会から今回までの期間の描写が少なすぎて、時間的な感覚がわかりずらいです。
これは原作の「好敵手たち」で描かれたエピソードをアニメ第二話と三話で分割して描いているので特に顕著に感じます。
劇中時間での一週間を視聴者がわかり易い形(エミリコの考えないノートの日付の記載や部屋の花瓶の植物が成長、萎れていたりなど)で演出しても良かったなと思いました。
他にもエミリコがこびりつきに襲われた際に手ぶらだったはずなのに、どこからか箒を取り出して撃退しているシーンなど描写ミスも見られました。
あと亡霊騒ぎの描写はもう少しスピード感と迫力が欲しかったところですね。次以降に期待です。
すす能力
第一話で描写されたルイーズの煤能力の全貌が描かれましたね。
あの描写はサラッとやってますが、中々えぐい事をしていると思います。
この時点でのルイーズはどちらかと言えばシャドー家側の感性でした。
そしてイザベル・ミラベルらも同様ですね。
対象を操作するタイプの能力使いは、生き人形に煤能力を使用する事への抵抗感が低いようです。

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