【漫画紹介】松井優征先生が描く『逃げ上手の若君』北条時行の逃げるが勝ち【ネタバレなし】

漫画紹介

どんな漫画?

今回紹介する漫画は、松井優征先生による

『逃げ上手の若君』です。

本作は、週刊少年ジャンプ(集英社)にて連載中の歴史漫画です。

主人公は、北条時行。

この名前をみて、あーあの時行ね、となる方は中々の歴史マニアだと思います。

教科書では触れられない知る人ぞ知る偉人です。

その歴史上の人物を『魔人探偵脳噛ネウロ』『暗殺教室』で知られる松井先生がエキセントリックに描きます。

あらすじ

1333年、北条鎌倉幕府の足利高氏(尊氏)は、謀叛を起こし、京を制圧しつつ鎌倉幕府を滅亡させる。8歳の北条時行は、諏訪頼重に保護されて匿われる。頼重は未来が見えると言い、時行が「2年後に天を揺るがす英雄となる」と予言する。逃げて隠れて生き延び、尊氏を討ち取る、南北朝鬼ごっこの始まりである。

引用:Wikipediaより抜粋

歴史観

時代は、鎌倉時代から室町時代(南北朝時代)の間、建武の新政期です。

後醍醐天皇が引き起こした「元弘の乱」の勝ち馬に乗った足利高氏が、京都で権力を集中させ、朝廷から危険視されるまでの間を描きます。

物語の冒頭で、高氏が討幕を成し遂げたかのような描写がされていますが、高氏が攻め落としたのは京都の六波羅探題であり、鎌倉を攻め落としたのは新田義貞ですのでお間違いなきよう。

作品内で一応のアナウンスはありましたが、描写的には、どうみても高氏が主犯のような導入でしたので補足しておきます。

【歴史】鎌倉幕府滅亡から室町幕府設立までを勉強しよう!前編【太平記・逃げ上手の若君】
歴史の教科書と漫画の溝を埋めて、皆様の読書をお手伝いする事を目指した内容になっています。横山まさみち先生の『太平記』、松井優征先生の『逃げ上手の若君』の内容がよりわかり易く、より楽しくなること請け合いです。どうぞお楽しみください。

こちらのブログにて元弘の乱の詳しい説明をしています。合わせてお楽しみください。

1333年に元弘の乱が平定し、天下に安息が訪れたかに思われましたが、すぐさま戦の狼煙があがります。これを「建武の乱」といいます。

そして、ネタバレになりますので詳しくは省きますが、建武の乱の嚆矢的な戦である「中先代の乱」、その中心人物が誰あろう主人公・北条時行なのです。

魅力

歴史を扱う作品において、一般的には知名度の低い偉人を扱うことには、二つのメリットがあると筆者は考えています。

それは、経歴がはっきりしないことで創作の余地が多く、作家の独自性を出しやすい点とそれによる読者の反発が起こりづらい点です。

北条時行という人物はそういう意味でもぴったりな偉人であり、この人物をオリジナリティに富む作風で知られる松井先生が手掛けるのはとても魅力的です。

松井先生は、独自性抜群な作家性である反面、王道展開を好むことでも知られています。

ご本人によれば、トリッキーな仕掛けは王道を光らせるため、とのことです。

この言葉を本作内の設定から読み解くとするなら、当時の常識や一般的な歴史観とは外れた展開や解釈が多く取り入れられている事でしょうか。いわゆる逆張りというやつです。

武士は潔く死ぬべしという常識を覆し、逃げることで歴史に名を遺す主人公であったり、歴史の表舞台で燦然と輝く人物が黒幕であったりなどです。

そんな松井先生が描く王道歴史漫画を是非お楽しみください。

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